「男は演技では勃起できませんからね」

10月19日にオンエアされた『あさイチ』(NHK)のセックスレス特集がおおいに話題となったが、セックスレスは心の問題であると同時に、身体の問題でもある。それは男性の「ED」に見て取れる。
バイアグラなどを使うことにより勃起できる男性はまだしも、
問題は、心因性によるEDに悩んでいるより若い世代の男性たちだ。
「本来、男というのは女性と親密な関係にあれば、性的に興奮する生き物。これは本能です。しかし、働き盛りの人が抱える心因性のEDは深刻です」
というのは、大阪大学大学院医学系研究科准教授の石蔵文信氏。セックスレスのパターンでは次のようなものが多いという。
ひとつは“排卵ED”で、晩婚化で30歳を過ぎて結婚したカップルや、結婚後子供を作らずに楽しもうと過ごしてきて、奥さん側に子供を産めるタイムリミットが迫ってきた夫婦に多い。

仕事から疲れて帰ってきた夫が、排卵日にセックスをせがまれるパターンで、カレンダーなどにつける“排卵日のハートマークがプレッシャー”。毎回、子作りが目的のセックスでは、男性側が萎えてしまうのも仕方ありません....
子供が生まれた後、「夫は仕事、妻は子供の世話」という分業で
生活しているうちに2人の間に距離ができ「いまさらセックスなんて」という気持ちになる“産後セックスレス”も多いという。
また、恋人・夫婦仲相談所所長で『モンスターワイフ』(講談社+α新書)の著者・二松まゆみ氏は、風俗や浮気相手とは勃起するのに、妻とのセックスでは勃起できないという男性のケースを
「妻だけED」と名づけた。
この場合、勃起しないのは明らかに心因性によるもので、その原因は妻側にある可能性が非常に高い。
しかし、多くの妻たちはそうは考えません。何度かチャレンジして
うまくいかないと、『なんで勃たないの?』『愛してないから?』と
夫を責め、夫のEDはますますひどくなる。
男性の下半身はとてもデリケートで、女性は演技でイッたふりを
できますが、男性は演技では勃起できませんからね....正直なんです。
※週刊ポスト2011年11月11日号
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